会計士試験の科目別に、短答対策から論文対策まで、私自身の勉強記録をもとに、勉強方法をまとめています。
今回は経営学。
論文試験の選択科目という事で、会計士試験受験生から最も選ばれている選択科目ですね。
この記事は、
・とにかく他の科目に支障がでないように、経営学を効率的に習得したいという方
に向けてまとめておりますので、ご参照ください。
2014年度に公認会計士試験に合格したときの成績表と勉強法まとめは、こちらからどうぞ。
まとめ記事から、経営学の成績だけ抜粋します。
概ね平均といったところでしょうか。全体的な会計士試験の戦略を考えたときには、費用対効果の高い得点ができたと思っています。
経営学の基本的な戦略
ファイナンスと経営管理という二つの領域からなり、全く異なる受験戦略が必要となります。
<ファイナンス>
ファイナンスは基本的な計算問題をすべて押さえることで、本試験でだいたいどんな問題が出てきても、ある程度、手堅く得点する力が身に付きますので、対策は立てやすい領域です。
<経営管理>
一方で、経営管理は真逆で、その時の試験委員の特徴が色濃く出て、目標得点が見えにくい科目です。
そのため、他の受験生が答練で押さえている内容を必ず押さえる、テキストの基本的な経営理論を押さえておく、余力があれば試験委員の著書を読む、程度にしておきます。これ以上は、費用対効果が急激に落ちるので、他の科目に割いた方が全体最適になります。
論文試験に向けてやったこと
ファイナンス
②計算問題集をすべて3周程度。
③計算問題集の苦手な問題だけ、繰り返す。
④論文答練は予備校のヤマ当て的な側面が強いので、すべて漏らさず完璧にする。
勉強内容について具体的に
公式は正確に記憶しておく必要があり、これが問題を解く上での最低条件であり、ここからすべては始まると思います。
また、数式から図表、図表から数式を相互にイメージしていくことで理解が進みやすくなります。
③計算問題集の苦手な問題だけ、繰り返す。
ファイナンスは公式をしっかり理解して記憶できているかが要で、学習のメインは網羅性の高い問題集と位置付けていました。
個人的な反省点としては、時間が足りなくなってしまい、それほど効率的に回転させることはできず、定着するのに非効率な過程を辿ったことです。
というのも、12月の短答後、私は恐ろしくて短答の答え合わせをできず合格発表まで待っていたのですが、その間、私は悶々とした気持ちから租税法のような重い科目に手をつける気力が湧かず、あろうことか経営学のファイナンスだけをやっていたのです…(これはあまり褒められた時間の使い方ではないと思います。)
そのため、合格発表後、急いで租税法に舵を切ったため、しばらくの間、経営学がおろそかになりました。しばらく時間が経って、春の公開模試の直前にもう一度やり直し、大して完成している感のないまま、本試験の直前に再び慌てて1周するという、なんともバタバタした対策となってしまいました。
結果的に本試験では、問題集にあるような深い理解や細かい数式を問うような問題が出ず、基本を問う良問に終始したため、救われました。
ただ、本試験の段階での完成度は、全科目で一番の不安の残る状態で臨むことになってしまい、反省点の一つとなりました。
論文答練では網羅的に全論点の基本を確認できました。これだけを回転させるのもありだな、と思いましたが、使い勝手の良い問題集を選びました。
保険で、他予備校の直前の論文答練だけとり、気になった問題だけ本試験直前に確認しましたが、反復まではできませんでした。
以上がファイナンスについてです。
経営管理
②論文答練および他予備校の直前の論文答練、公開模試。
勉強内容について具体的に
経営管理は、ほぼ自習室と自宅との行き帰りの電車の中でテキストを読んだり、講義を聴いたり、試験委員の本を読んだりしていました。
本試験が近づくにつれ、机上での時間も増やしていきましたが、あまり時間をかけませんでした。
最近ではAmazon オーディブルなども出ているので、該当の書籍があれば車内で聞き流すのも良いかもしれません。
》無料のお試しがあるようです。
経営管理については、テキストを読み込むよりも、こちらの方がメインでした。答練の問題と解説を電車内で何周も、正直、飽きるほど読みました。試験委員の本を読んでいる方が楽しかったです。
対策としてはこれくらいしかやることはありません。
本試験では非常に幅広く、経営学の教養問題みたいなものが出題され、一体これまでやってきたのはなんだったんだという気分になりました。
この科目の本試験は、ビックリ箱的な要素が強いと思います。みんなが押さえていることをやればいいと思いました。
以上、参考になれば幸いです。